Android スマホのキャッシュとは?
キャッシュとは、直近に読み込んだデータや使用頻度が高いデータを、ソフトウェアがすぐに読み出せる形式でストレージ上に保存した一時ファイルのことです。たとえば、ウェブブラウザなどが保存する「インターネットなどを通じて外部から受信したファイル」を手元の装置に複製したものなどを指します。キャッシュを利用することで、データの再読み込みを高速に行えるようになるのです。
Android スマホのキャッシュのメリット
キャッシュには次のようなメリットがあります。
- Web ページをすばやく再表示できる
- 同じ Web ページ、動画などを見るときにデータの通信量を減らせる
よく使われるデータを高速に読み出せる領域へ保存しておくことにより、スマホの処理能力を向上させているのです。
Android スマホでキャッシュが溜まることで起きるデメリット
キャッシュにデータが蓄積されていくと、徐々にスマホなどデバイスのストレージ容量が圧迫されていくことがデメリットといえるでしょう。キャッシュが溜まりすぎるとアプリが強制終了したり、動作が重くなったりするなど悪影響が出る恐れがあります。
なお、ストレージとはデータが保存される場所のことです。スマホなどの使い方やアプリによって非常に大きな量のデータがキャッシュに溜まるかもしれません。また、アプリによっては定期的にキャッシュの削除が必要になることがあるでしょう。
サクサク動くスマホはこちらもチェック!Android ユーザーが魅力を語る動画はこちら。
Android スマホでキャッシュを削除する方法
ここでは実際に Android スマホでキャッシュを削除する方法をみていきましょう。
※ Android のバージョンやデバイスの種類によっては手順が異なる場合があります。
Chrome アプリ
- Android 搭載のスマホやタブレットで、Chrome アプリを開きます。
- 画面右上の縦三点リーダーをタップします。
- [履歴]→[閲覧データを削除]とタップします。
- 上部で期間を選択。すべて削除するには、[全期間]を選択します。
- [閲覧履歴]、[Cookie とサイトデータ]、[キャッシュされた画像とファイル]の横にあるチェックボックスをオンにします。
- [データを消去]をタップします。
Cookie は、アクセスしたサイトによって作成されるファイルです。このファイルに閲覧データを保存することによって、スムーズなオンライン操作を可能にしています。
Chrome においてキャッシュと Cookie を削除すると、サイト上での設定の一部が削除されます。たとえば、ログイン状態を保持していた場合は、再度ログインする必要があります。
また、画像などのコンテンツを再び読み込む必要があるため、動作が遅くなったと感じられることもある点に注意が必要です。
その他のブラウザを使用している場合は、各ブラウザのサポートサイトをご確認ください。
その他のアプリ
Android のバージョンによっては、「設定アプリ」からアプリごとに手動でキャッシュを削除できます。キャッシュが溜まりがちなアプリをチェックし、動作が遅いなど気になるときは削除しましょう。
ここでは Google Pixel での手順を説明していきます。
※一部の手順は、Android 11 以降のみを対象としています。
- スマホの設定アプリを開きます。
- [ストレージ] をタップします。
- [ストレージを管理] をタップします。
- 削除するアイテムを選択するには、右側の空のボックスをタップします(何も表示されていないときは、[参照] をタップします)。
- 選択したアイテムを削除するには、下部にある [解放] をタップします。
各種アプリでキャッシュを削除すると、Chrome と同様にログインやコンテンツの読み込みが再度、必要になることがあります。
Files by Google を使って不要なキャッシュを自動削除
Files by Google アプリは、Google が提供するアプリで、不要なキャッシュを自動で認識し、まとめて削除できる機能があります。ただし、 Files by Google は不要なキャッシュデータのみを削除するため、全アプリのキャッシュデータの完全な削除はできません。
Files by Google にはその他にも以下の機能があり、複数の機能を備えた便利なデータ管理アプリです。
- 使っていないデータを削除して空き容量を確保
- スマホや SD カードのストレージ空き容量の確認・データ操作
- ジャンクファイルや一時ファイルの定期的な削除でパフォーマンスを改善
- ストレージ容量が不足のときに削除の候補を提案
- カテゴリやフィルタの機能でファイルをすばやく検索
- 近くの Files ユーザーとオフラインでファイルを共有
- 暗号化されたオフラインのファイル共有
- クラウドストレージと連携したファイルのバックアップ
- SD カードへのファイルのバックアップ
Android スマホの動作をキャッシュの削除以外で改善する方法
動作などが遅くなる原因には、キャッシュの影響以外にもストレージの容量不足などの場合があります。ストレージの空き容量を確保して動作を改善する方法についてお伝えします。
写真を削除する
スマホ上の写真や動画を削除しても、Google フォトなどのクラウドストレージにバックアップを取っておけば必要なときに見ることが可能です。
ダウンロードした映画や音楽などのメディアを削除する
ダウンロードした映画や音楽などのコンテンツは、ダウンロードに使用したアプリから通常は削除が可能です。特に映像コンテンツはデータサイズも大きくなる傾向がありますので、不要になったコンテンツはこまめに削除するとよいでしょう。
不要なアプリをアンインストールする
使用しなくなったアプリは、こまめにアンインストールしましょう。アプリをアンインストールしても、後で必要になったときには、もう一度ダウンロードしてインストールできます。有料アプリも再度購入する必要はありません。アプリのアンインストールは次の手順で実施できます。
- 「Google Play ストア アプリ」を開きます。
- 右上にあるプロフィールアイコンをタップします。
- [アプリとデバイスの管理] → [管理] をタップします。
- 削除するアプリの名前 → [アンインストール] をタップします。
アプリのデータを削除する
削除したくないアプリなどに、たくさんのデータが蓄積されている可能性があります。そのときはアプリのデータを削除しましょう。アプリのデータ削除は、スマホの機種などによって異なるため、デバイスの各メーカーに問い合わせてください。
応答しないアプリを閉じる
アプリが使用するメモリは Android で管理されているため、通常はアプリを閉じる必要はありません。しかし、アプリが応答していないときはマルチタスク画面からアプリを閉じましょう。
アプリの不要なデータなどを削除するときは、後で必要になったときのことを考慮して、USB ケーブルを使ってパソコンに保存しておくと良いでしょう。パソコンに転送してデータを保存する手順はこちらを参考にしてください。
Android スマホのキャッシュをクリアしてアプリの使用を快適に
キャッシュは直近に参照したデータや頻繁に参照するデータなどを一時的に記憶装置に格納しておき、動作のスピードを上げる仕組みです。しかし、キャッシュにデータが溜まりすぎるとアプリの不具合の原因になる可能性があります。アプリの不具合が気になるときは、キャッシュのクリアを試してみるとよいでしょう。また、不要なファイルや利用しなくなったアプリなどを削除することでも動作が改善する可能性があります。キャッシュのクリア方法などを押さえて快適に Android スマホを利用しましょう。
※本記事で紹介した内容は、一部ご利用になれないデバイスなどもあります。本製品またはその一部の機能などを利用できるかどうかは OEM およびデバイスメーカーによって異なります。
▼関連記事