通信障害に備えるには? 原因や影響、チェックポイントを紹介
通信障害に備えるには? 原因や影響、チェックポイントを紹介

通信障害に備えるには? 原因や影響、チェックポイントを紹介

2023.05.12

通信障害に備えるには? 原因や影響、チェックポイントを紹介

スマホで通信障害が起こると、インターネットに接続できない、電話がつながりにくくなるなどの状態をまねきます。日常生活に支障が出る可能性もあるため、事前にできる対策があるのか知りたい方もいるでしょう。本記事では、通信障害が起こる原因やその影響、事前にできる対策、通信障害か疑わしいときに確認したいことなどを紹介します。

通信障害が起こる原因と与える影響

スマホの通信障害が発生すると、モバイルデータ通信でのインターネット接続や電話などの本来使えるはずの機能が利用できなくなります。ケースによって発生地域や継続時間が異なり、場合によっては 24 時間以上続いてしまうこともあるため、困った状況に陥りやすいでしょう。

しかし、通信障害が起こる背景がわかれば、あらかじめ対処方法を考えることもできます。ここでは、通信障害の原因や影響について解説します。

通信障害が起こる原因と与える影響

通信障害が起こる原因

通信障害を引き起こす原因はさまざまで、以下のような例があります。

  • 通信設備の物理的な破損や故障
  • システムの不具合や故障
  • 通信が混み合う輻輳(ふくそう)の発生
  • 自然災害や事故などによる複合的なトラブル

このように不測の事態が原因となる通信障害が多いため、いつ起こるかは予測しにくいといえるでしょう。

通信障害が与える主な影響

スマホに通信障害が起こると、モバイルデータ通信ができない、電話がつながりにくくなる、などの影響があります。メールや電子決済など日常生活で利用しているアプリも、モバイルデータ通信によるインターネット接続を利用しているため、使うことができません。

携帯通信会社と提携する MVNO への影響

格安 SIM を提供する MVNO(仮想移動体通信事業者)は自社の無線局を持たず、携帯通信会社と提携して通信サービスを提供しています。

そのため、MVNO が利用している携帯通信会社の回線に通信障害が発生した場合は、その影響で同様の通信障害が発生します。

予測不能な通信障害に備えよう! 事前にできる対策 4 選

通信障害の発生するタイミングや継続時間は予測できないため、事前の備えが大切になるでしょう。ここで紹介する 4 つの対策は通信障害発生時の不便さを回避するだけではなく、普段の生活でもメリットが多い方法です。自分のライフスタイルにも合う対策を、検討してみてはいかがでしょうか。

予測不能な通信障害に備えよう! 事前にできる対策 4 選

デュアル SIM を利用する

SIM とは携帯通信会社の加入者情報や電話番号などを記録した「加入者識別モジュール」のことです。SIM カードという小型の IC カードをスマホに挿入する、あるいは eSIM というスマホ内蔵のチップにデータをダウンロードすることで、モバイルデータ通信や通話が可能になります。

デュアル SIM とは 2 つ(デュアル)の SIM を 1 台のスマホに設定することで、2 種類の電話番号が使えるようになるものです。

通信障害に備えるためには、2 つの SIM を異なる携帯通信会社で契約するとよいでしょう。両方同時に通信障害が発生しない限り、どちらかの SIM でモバイルデータ通信や通話が可能になるためです。

なお、デュアル SIM は日常的にも利便性が高く、たとえば仕事用とプライベート用で電話番号を 2 つ持つ、モバイルデータ通信や通話のプランを使い分けるなど、さまざまなケースで活用できるでしょう。

※契約する携帯通信会社やスマホが、デュアル SIMに対応している必要があります。また、デュアル SIM は認識方法によって機能が一部異なります。詳しくはデバイス メーカーや携帯通信会社のホームページをご覧ください。

スマホ以外のインターネット回線も使う

以下のような環境を整えておくと、通信障害発生時でも、スマホでインターネット接続が可能です。

  • 自宅に光回線と Wi-Fi ルーターを設置する
  • スマホとは異なる携帯通信会社でモバイル ルーターを契約する

これらはスマホのモバイルデータ通信量を節約できるなどの日常的なメリットも多いでしょう。なお、モバイル ルーターは契約している携帯通信会社のエリア内であれば、外出先でも場所を選ばずインターネット接続が可能です。

公共 Wi-Fi の場所を把握する

公共施設で利用できるフリー Wi-Fi などを使ってインターネット接続を行う方法もあります。事前に自宅や職場などの近くにある Wi-Fi スポットを確認しておくとよいでしょう。また災害時には、緊急時用に無料開放される Wi-Fi が利用できる場合もあります。

ただし、公共 Wi-Fi の利用にはセキュリティのリスクを伴うことがあります。公共 Wi-Fi のセキュリティが不十分な場合は通信内容が漏洩する可能性もあるため、クレジットカード情報や各サービスのログイン情報などの入力は控えましょう。

公共 Wi-Fi の名称に似せた偽のアクセス ポイントが設置されている場合もあるので、その点にも注意が必要です。

Wi-Fi 接続時のセキュリティを向上させる方法として、VPN の利用が挙げられます。ただし、通信のすべてを保護する機能ではありませんので、VPN を利用する場合も公共 Wi-Fi の利用は最低限に留めるのがよいでしょう。

公衆電話の場所や使い方を把握する

通信障害時にスマホ以外で電話連絡する方法として、公衆電話の利用があります。

公衆電話の使い方や、普段利用するエリアの設置場所を確認しておくとよいでしょう。使い方や設置場所はインターネットで調べられます。

また、公衆電話での通話には 10 円または 100 円硬貨やテレホンカードが必要ですので、備えておくと困りません。警察や消防などの緊急通報であれば無料で利用可能で、災害や事故に巻き込まれたときには活用しましょう。

通信障害が考えられる際のチェックリスト

スマホでインターネットにつながりにくい場合は、通信障害以外が原因のときもあります。つながりにくさを感じている場合は、設定を変更するなどの対処で解決できるかもしれません。

ここからは通信障害の発生が考えられる際に確認したいポイントを 5 つ紹介します。

通信障害が考えられる際のチェックリスト

アプリの不具合ではないか

アプリがうまく動作しない場合は、アプリそのものに不具合がないかを確認しましょう。

その場合は、もう一つ別のアプリを開き、データの読み込みや更新ができているかを確認します。別のアプリが問題なく動くようであれば、通信障害が原因ではなくアプリ自体に問題があるかもしれません。

電波が届きにくい環境ではないか

建物の地下や高層階、走行中の電車内などでは、電波が届きにくい場合があります。また、屋外であっても地形の起伏がある場所や、高い建物の間なども同様です。

インターネット接続が上手くいかないときは、電波の届きやすい窓際や屋外などに場所を移動してから、再接続を行うと改善するかもしれません。

Wi-Fi に接続されていないか

スマホは設定次第で、自動的に Wi-Fi に接続される場合があります。接続先の Wi-Fi が低速だったり、混線などによって電波状態が悪かったりする場合は、インターネットに接続しにくいと感じるかもしれません。

Wi-Fi に接続されているかは、スマホの画面上部にあるステータス バーで確認できます。Wi-Fi のオン / オフを切り替えたい場合は、画面を下へスワイプ(画面を指一本でなぞる操作)してクイック設定を呼び出すと、簡単に切り替えが可能です。

モバイルデータ通信が使える設定か

スマホの設定がモバイルデータ通信を行えない状態になっている場合、Wi-Fi 接続時以外はインターネットに接続できません。たとえば、スマホの機内モードの設定がオンになっている場合などが考えられます。

機内モードの設定がオンになっているかは、Wi-Fi と同様にステータス バーで確認が可能で、クイック設定からオン / オフの切り替えができます。

そのほか、モバイルデータ通信に関わる設定の確認方法については、ヘルプページをご確認ください。

通信制限になっていないか

インターネット接続に時間がかかる場合は、通信制限が原因の場合もあります。

スマホの通信制限は、使用したモバイルデータ通信量が各携帯通信会社のプランの定める量を超えたときに発生するものです。通信制限がかかるとモバイルデータ通信の速度が遅くなり、ウェブサイトや動画などの読み込みに時間がかかるようになります。

通信制限かどうかの判断は、契約中の携帯通信会社のホームページにアクセスし、現在のプランで使用可能なデータ量と使用状況を確認するとよいでしょう。携帯通信会社によっては、スマホの設定アプリからの確認も可能です。詳しくはヘルプページをご覧ください。

通信障害の情報があるか

スマホの設定に問題がなく、通信制限も原因ではない場合は、通信障害が起こっている可能性があります。通信障害の発生情報は、携帯通信会社のホームページや SNS などで確認しましょう。

ただし、通信障害が発生したばかりのタイミングでは、アナウンスがない可能性もあります。その場合は、非公式な情報であることを念頭に置き、民間の速報ページや、一般の方の SNS などから情報収集してもよいかもしれません。

どうしてもインターネット接続できない場合は修理や機種変更を検討する

スマホの設定や通信制限が原因ではなく、通信障害も起こっていないのにインターネット接続や電話の発着信ができないときは、スマホが故障している可能性があります。契約している携帯通信会社へ修理の相談をするか、機種変更を検討してもよいかもしれません。

どうしてもインターネット接続できない場合は修理や機種変更を検討する

通信障害かなと思ったら、まずは慌てず現状確認を

スマホの通信障害はいつ起こるか予測できず、原因は通信設備の破損やシステムの不具合などさまざまです。通信障害によってインターネットや電話が不通になったり、同じ回線を利用する MVNO の不通にも影響したりと、普段の生活に大きな支障が出る可能性があります。

通信障害への事前対策の例として、異なる携帯通信会社と契約したデュアル SIM の利用や、携帯通信会社を通さないインターネット接続・通話方法の利用などが挙げられます。これらの対策は、普段の生活でも役立つため、事前に準備しておいてもよいでしょう。

とはいえ、スマホが思うように操作できない原因は通信障害に限りません。スマホの設定や複数のアプリの状態などを見直すことで解決方法が見つかる場合もあります。

通信障害かなと思ったときは、ほかの要因も含めて確認することからはじめましょう。

※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。

※本記事は、2023 年 4 月時点に Google Pixel 6(Android 13)で検証しました。

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