屋外でも Wi-Fi 接続を可能にするモバイル ルーターとは？ 使うメリットや活用シーンを解説

前に紹介したように、モバイル ルーターの Wi-Fi に接続してスマホを使えば、スマホのデータ使用量を消費せずにインターネットを利用できます。通常 Wi-Fi は、ルーターを設置した家の中や、無料 Wi-Fi を提供しているお店など特定の場所でのみ使用可能ですが、モバイル ルーターは持ち運びができるため、スマホの電波が届く範囲であれば屋外などでも利用できます。

スマホの料金プランでデータ通信量に制限がある、プラン上限を超えて通信速度が遅くなったといった場合も、モバイル ルーターがあれば外出先で快適にスマホが使えるでしょう。

また、旅行に出かけるときにもモバイル ルーターが活用できるでしょう。移動中に動画視聴やゲームをしたいときや、旅先で撮影した写真や動画を SNS へアップロードするときに、モバイル ルーターがあればデータ使用量を気にせず Wi-Fi に接続できます。テーマパークや屋外レジャー施設などの慣れない場所でも Wi-Fi が使える場所を探す手間がかからないでしょう。

屋外への持ち運びが可能なモバイル ルーターですが、家の中で使うインターネット回線としても使用できます。

たとえば、引っ越した直後でまだ固定回線が開通しておらず、Wi-Fi が使えないこともあるでしょう。モバイル ルーターは契約後、端末が届けばすぐに Wi-Fi が使えるようになります。固定回線が開通するまで一時的に利用することで、新居でも快適にインターネットが利用できるでしょう。

複数のデバイスを屋外で使用したいときも、モバイル ルーターが役立ちます。モバイル ルーターはテザリングと比較して、スマホのバッテリー消費やデータ使用量を抑えられます。

たとえば、スマホ以外に、ノートパソコンや SIM カードなしのタブレットを屋外で活用したい場合、モバイル ルーターを使えば屋外でも複数のデバイスで同時に Wi-Fi が使えます。スマホで SNS やチャットアプリを使いながら、タブレットでは動画を鑑賞するといった使い分けもできるでしょう。

屋外で SIM カードが入っていないデバイスをインターネットに接続する際にスマホのテザリング機能を頻繁に使用している方は、モバイル ルーターを検討してみるとよいかもしれません。

モバイル ルーターは、携帯電話回線を利用してインターネットに接続するため、サービスを提供する事業者の回線によって、利用できるエリアが異なります。契約したのに対応エリア外で利用できないといった事態を避けるためにも、ご自身が Wi-Fi を使いたいエリアで利用可能な回線を選ぶことが重要です。

なお、各事業者のウェブサイトではサービスを利用可能なエリアの検索もできるので、事前にリサーチしておくのが無難といえるでしょう。

モバイル ルーターはスマホと同じように、端末代や月々の使用料がかかります。事業者ごとにさまざまなプランが設定されており、プランによって料金や通信速度、利用できるデータ容量などが異なります。

本体の購入代金や月額の利用料金、月々のデータ容量などを比較して、ご自身の用途に合ったプランを選ぶとよいでしょう。

また、スマホとモバイル ルーターがセットになった通信プランやスマホの通信プランとモバイル ルーターの同時契約で、割引やキャッシュバックを行うといったサービスを提供している携帯通信会社もあります。詳細は、各事業者のウェブサイトなどで確認しましょう。

モバイル ルーターは端末によって、同時接続できるデバイスの数、通信速度、電池の持ち、などの性能が異なります。

たとえば、スマホとタブレットなど、複数のデバイスを接続したい場合は、同時接続可能な台数を確認しましょう。多くのモバイル ルーターは複数のデバイスを同時接続できますが、接続可能な台数は端末によって異なります。

また、複数台での同時接続は通信速度が遅くなってしまう可能性もあるため、同時接続するときは優先度の高いデバイスだけを接続するよう工夫すると、通信品質を極力落とさずに利用できるかもしれません。

この他にも、屋外で長時間使いたい場合は電池容量をチェックして、どのくらい連続使用ができるかを確認しておくとよいでしょう。

モバイル ルーターは、持ち運ぶ機会が多くなりがちです。本体の大きさや重さにも注目して選ぶとよいでしょう。中には本体の QR コードを読み取るだけで簡単にスマホと接続できるといった便利な機能が備わった端末もあります。