5G スマホで何が変わる? 知っておきたい 5G の基礎知識や 4G との違い
5G スマホで何が変わる? 知っておきたい 5G の基礎知識や 4G との違い

5G スマホで何が変わる? 知っておきたい 5G の基礎知識や 4G との違い

2025.02.20

5G スマホで何が変わる? 知っておきたい 5G の基礎知識や 4G との違い

5G について、「4G と比較してどのくらい速くなっているのだろう」「4G との違いはなんだろう」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。本記事では、5G の基礎知識や、5G をスマホで使うための条件、5G 対応スマホの選び方などを紹介します。

5G とは?

5G とは、第 5 世代移動通信システムのことで、第 5 世代(5th Generation)を略したものです。

5G には、「高速・大容量」、「低遅延」、「多数接続」といった特徴があります。5G が普及することにより、データ通信がより快適になったり、これまで以上に多くのモノがネットワークにつながるようになるなど、スマホだけでなくさまざまな産業や分野での活用が期待されています。

「高速・大容量」通信により、映画など大容量の動画を数秒でダウンロードできるほか、VR やマルチアングル映像のような大容量のデータ通信を必要とするストリーミング映像などが快適に利用できます。

通信が「低遅延」になることで、リアルタイムなやりとりが必要なオンライン対戦ゲームなども、遅延を気にせず快適に楽しめるでしょう。

「多数接続」が可能になると、イベント会場などの混雑したエリアでも安定したインターネット接続が可能になります。また、多数のデジタル家電などをネットワークにつなげて、スマホで家電の操作やドアの施錠などができるスマートホームも実現できます。

5G とは?

5G には「ミリ波」「Sub6」「NR 化」の 3 種類がある

5G では、高周波数帯の「ミリ波」、中周波数帯の「Sub6(サブシックス)」の 2 種類の周波数帯と、4G の周波数帯を転用した「NR 化」を使って通信します。

執筆時点(2024 年 11 月)の 5G の人口カバー率は 96 %以上※に達していますが、現状では、既存の 4G 設備を活用してより効率的にカバーエリアを広げられる「NR 化」と、5G の高速性のメリットを残しつつ電波も届きやすい「Sub6」と呼ばれるエリアが大部分を占めています。

5G で通信しているのに、思ったほど速くないと感じている人もいるかもしれませんが、これは 5G の種類とその特性によるものです。ここでは、5G の種類とそれぞれの特徴や普及エリアについて、簡単に解説します。


※総務省資料(5Gの整備状況(令和4年度末)の公表)による

5G には「ミリ波」「Sub6」「NR 化」の 3 種類がある

ミリ波

ミリ波は、周波数が 30~300 GHz(ギガヘルツ)の電波の総称で、日本では 28 GHz の周波数帯が利用されています。

周波数が高いほど、周波数帯域(周波数の高低差の幅)を広く確保できるため、高速な通信が可能になります。4G(下り最大 1 Gbps)と比べて、理論上最大 20 倍程度の通信速度が期待できます。

同じ 5G の中でも、ミリ波は Sub6 と比較して 4 倍の帯域幅があるため、非常に高速な通信が可能です。 前の章で紹介した高速性、低遅延、多数接続性など、5G の特徴として一般的によく知られているものは、主にこのミリ波の特徴になります。

しかし、ミリ波のような高い周波数帯の電波は直進性が高いため、建物の壁やガラスなどの障害物や、雨や霧などの空気中の水分にさえぎられやすく、遠距離に電波が届きにくいというデメリットがあります。

そのため、ミリ波の電波の到達範囲も 100~200 m 程度と狭く、現状では、施設やビルなどのスポット単位での提供が中心になっています。

Sub6

Sub6 とは、6 GHz 未満の周波数帯を指します。日本では、3.7 GHz 帯と 4.5 GHz 帯が広いエリアで利用されています。

Sub6 は、ミリ波より低い周波数帯を使用するため、電波の到達距離が長く、建物や障害物の影響も受けにくいという特徴があります。そのため、広いエリアで安定した通信が可能です。

ミリ波ほど超高速ではありませんが、4G と比較して高速な通信が期待でき、携帯通信会社によっては、4G の 4 倍程度の通信速度が可能になる場合もあります。

また、5G 専用の技術と設備を持った基地局を建てる 5G SA(スタンドアロン)の導入や基地局数の最適化により、Sub6 のカバーエリアはさらに拡大し、通信速度も向上する予定です。

NR 化

NR 化とは、4G LTE で使用している周波数帯の一部を 5G に置き換える方法です。

NR は「New Radio」の略で、4G と比較して新しい無線規格という意味です。4G LTE の設備を 5G に転用して有効活用することで、早期に広いエリアで 5G をカバーすることができました。

NR 化では 4G と同じ周波数帯を利用するため、大幅な速度向上は見込めません。しかし周波数帯以外の部分で 5G の新しい技術を利用するため通信効率が良くなり、4G と比べて速度の向上が期待できます。

※ご紹介した通信速度は利用するエリアや端末、携帯通信会社などによって変化します。

5G 対応エリアの調べ方

先ほど述べたとおり、5G は全国に広く普及しつつありますが、基本的には NR 化と Sub6 が広範囲をカバーし、ミリ波のエリアはごく一部に限られています。

現在も各携帯通信会社が基地局を設置してエリアをさらに拡大しています。5G 対応エリアや、対応予定エリア、対応している 5G の種類は、各携帯通信会社のホームページから確認することができます。

5G 対応エリアの調べ方

5G 対応スマホの選び方

5G に対応しているスマホであれば、現在 5G エリアのほとんどを占めている Sub6、NR 化の 5G を利用できますが、ミリ波の通信に対応しているかどうかは機種によります。デバイス メーカーや携帯通信会社のホームページなどでご確認ください。

たとえば、Google Pixel 9 シリーズはすべて 5G(Sub6、NR 化)に対応していますが、ミリ波にも対応しているのは Google Pixel 9 Pro Fold のみです。

また、同じモデルのスマホでも、販売する携帯通信会社によってミリ波対応かどうかが異なるものがありますので、各携帯通信会社ホームページなどで確認しておくとよいでしょう。

5G 対応スマホの選び方

データの使いすぎを防ぐために

5G 対応のスマホで 5G を利用するには、5G に対応した通信プランが必要です。通信プランの詳細は、お使いの携帯通信会社にご確認ください。

5G を使用していると、快適に通信できることから、思いがけずモバイルデータ通信の使用量が増えてしまうことがあるかもしれません。データ通信量に制限のあるプランを使用している場合は、データ使用量に注意しましょう。

Android スマホには、モバイルデータ通信量を通知したり、データ使用量の上限を設定する機能があります。あらかじめ設定した通信量に達すると、警告の通知を受け取ったり、モバイルデータ通信を自動的にオフにしたりすることができます。モバイルデータ通信量の使いすぎを防ぎたいときに、便利な機能です。

Google Pixel の場合、設定方法は次のとおりです。

【使用量を警告する場合】

  1. スマホの設定アプリを開きます
  2. [ネットワークとインターネット] をタップします
  3. [インターネット] をタップします
  4. 携帯通信会社名の横にある設定アイコン 設定アイコン をタップします
  5. [データ使用量の警告と制限] をタップします
  6. [データ使用量を警告] をオンにします
  7. [警告するデータ使用量] をタップします
  8. 通知を受け取りたいデータ使用量の数値を入力し、[設定] をタップします

モバイルデータ通信を自動的にオフにする場合

  1. 上記の手順 5. の画面で、[データ使用量を制限] をオンにします
  2. [データ使用量の上限の設定] をタップして、モバイル通信をオフにするときの使用量を入力します
    上限に達して自動的にオフになったモバイルデータ通信をオンに戻すには、上記の手順で [データの上限の設定] をオフにしてください

※この手順の一部は、Android 8.0 以降でのみ動作します。

※設定アプリで表示されているモバイルデータ使用量を測定します。一部の携帯通信会社では、異なる方法で使用量を測定する場合があります。実際のモバイルデータ通信量は、ご利用の携帯通信会社に計測方法とご利用プランのデータ使用量の上限を確認してください。

機能の詳細は、ヘルプセンターのモバイルデータ使用量を節約、管理するをご確認ください。

データの使いすぎを防ぐために

5Gで快適なスマホ生活を送ろう

5G エリアの人口カバー率は 96 %以上に達していますが、現状では、NR 化と Sub6 の 5G エリアが大部分を占めています。

高速・大容量、低遅延、多数接続の特徴をもつミリ波を使用するためには、ミリ波対応の 5G スマホをミリ波のエリア内で使用する必要がありますが、ミリ波は現状ではスポット単位の提供エリアに限られています。しかし、NR 化や Sub6 の 5G エリアでも、これまでの 4G と比べて、より高速な通信ができるでしょう。

また、5G を使うと大容量のモバイルデータ通信も快適になるため、思いがけず通信量が多くなるかもしれません。そんなときは、モバイルデータ通信量を通知したり、通信量を制限したりできる Android スマホの機能が便利でしょう。Android の機能を活用して、快適に 5G を楽しんではいかがでしょうか。

※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。

※本記事で紹介した内容は、執筆時(2024 年 11 月)のものです。

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