スマホに搭載されている有機 EL ディスプレイとは? そのメリット、デメリットや選び方

Android 端末 2022.08.25
スマホに搭載されている有機 EL ディスプレイとは? そのメリット、デメリットや選び方

従来のスマホは液晶ディスプレイが主流でしたが、最近は有機 EL ディスプレイが搭載されたAndroidスマホが増えています。 では、スマホに有機 EL ディスプレイが利用されるようになったのはなぜなのでしょうか。本記事では、有機 EL ディスプレイとはどのようなものなのか、液晶ディスプレイとの違いを確認しながら、そのメリットやデメリットなどを解説します。

有機 EL ディスプレイとは

有機 EL とは、「Organic Electro Luminescence(オーガニック・エレクトロ・ルミネッセンス)」の略称で、「電気を使ってオーガニック(有機化合物)を発光させる現象」を指す言葉です。この発光現象を利用したディスプレイを有機 EL ディスプレイと呼びます。

近年では、スマホやタブレットをはじめ、パソコンのディスプレイやテレビ画面など、さまざまな製品に搭載されています。

有機 EL ディスプレイとは

有機 EL ディスプレイと液晶ディスプレイの違い

有機 EL ディスプレイと液晶ディスプレイの大きな違いは、ディスプレイに使われている素材と発光の仕組みです。

有機 EL ディスプレイには、有機 EL 素子という材料が使われています。電気を流すと素子自体が光を放ち、優れた発色を実現させました。この光がたくさん並んでディスプレイを構成しているのです。

一方、液晶ディスプレイには液晶という物質が使われています。液晶は電流を通すことによって光を通したり遮ったりしますので、その性質を利用して、液晶の背面から光を照らしたうえで光の量も調整して画像を映し出します。

そのため、液晶ディスプレイにはバックライトが必要ですが、有機 EL ディスプレイには必要ありません。また、液晶ディスプレイの明るさや色はバックライトの性能によって変わりますが、有機 EL ディスプレイはその影響を受けることはありません。

発色についても、有機 EL ディスプレイと液晶ディスプレイでは違いがあります。双方を比べると、有機 EL の方が発色が良いことが分かります。

液晶ディスプレイは、一つの画素に RGB(赤・緑・青)の 3 つのカラー フィルターとシャッターがあり、色をコントロールしています。たとえば、3 つのシャッターをすべて開くと「白」になり、すべて閉めると「黒」になるのです。しかし、色のコントロールはカラー フィルターをシャッターで隠すだけなので、必要のない色が消えるわけではありません。そのため、色が混ざった部分などがぼやけた発色になります。

一方、有機 EL ディスプレイは、RGB の 3 つの画素がまとまって 一つの画素となっており、色を表示するときには 3 つの画素それぞれが自ら発光します。そのため、液晶ディスプレイの表示のように色が混ざることがなく、鮮明な発色になるのです。

有機 EL ディスプレイと液晶ディスプレイの違い

有機 EL ディスプレイ搭載スマホのメリット

有機 EL ディスプレイを搭載するスマホが増えていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主な 5 つのメリットを見ていきましょう。

有機 EL ディスプレイ搭載スマホのメリット

消費電力が少なくバッテリーが長持ち

有機 EL ディスプレイにはバックライトが必要ないため、消費電力を抑えられるメリットがあります。特に、スマホのような小型の製品には大きなバッテリーが搭載できないため、電力の消費を抑えることは重要です。電力消費が少なく、バッテリーを比較的長持ちさせられることは大きなメリットでしょう。

より美しい色彩表現

有機 EL ディスプレイを搭載したスマホは、発色が良いため色彩表現も豊かになります。液晶ディスプレイの場合は、液晶をバックライトで照らして色を表現するため、白みが強くなります。一方、有機 EL ディスプレイは、バックライトを必要とせず有機 EL 素子自体が発光するため、ライトの光が色を邪魔することはありません。そのため、自然な色を表現することができるのです。特に黒の表現を比べると分かりやすいでしょう。

ゲームやスポーツ観戦を快適に楽しめる

有機 EL ディスプレイは応答速度に優れており、動きの速い映像でも残像が発生しにくいという特徴があります。そのため、動きが速い映像でも比較的シャープに映し出されるのです。速いスピードで映し出されるスマホゲームやスポーツ系の動画を、より鮮明な映像で楽しめるでしょう。

時刻などの情報を常に表示できる

有機 EL ディスプレイを搭載しているスマホには、アンビエント表示と呼ばれる機能を搭載しているものがあります。この機能を使えば、スマホの画面がオフのスリープ状態でも、時刻や通知などの情報を確認できます。ただし、バッテリー使用量は増えるため注意しましょう。

自分に合う形状のスマホを選べる

有機 EL ディスプレイを構成する基盤やガラスなどに薄くて丈夫なものを採用することにより、ディスプレイを曲げることも可能となりました。液晶ディスプレイにはバックライトが必要ですので、構造的にディスプレイを曲げることはできませんでした。しかし、有機 EL ディスプレイにはバックライトが必要ないため、ディスプレイを構成するその他の材質によっては、曲がるディスプレイも制作できるのです。近年では、折りたためるスマホも実際に製品化されています。

有機 EL ディスプレイ搭載スマホのデメリット

スマホに有機 EL ディスプレイを使うことには多くのメリットがありますが、一方で有機 EL ディスプレイをスマホに搭載することによるデメリットもあります。

有機 EL ディスプレイ搭載スマホのデメリット

見えにくい場合がある

有機 EL ディスプレイは、日光の下などの明るい場所で見えにくい場合があります。液晶ディスプレイの場合はバックライトで背面から光を照らしているため、ディスプレイの明るさが保たれます。しかし、有機 EL ディスプレイは有機 EL 素子自体が発光しているため、輝度が足りない場合があるのです。屋外で有機 EL ディスプレイ搭載スマホを利用する場合は、一時的に輝度を最大に設定するなどの工夫をするとよいでしょう。

焼き付きが起こる場合がある

製品化 ディスプレイのデメリットには「画面の焼き付きが起こる」というものがあります。これは、長時間、同じ映像を見続けることでそれまで映っていた映像がうっすらと残ってしまう現象です。焼き付きが起こった場合は、もとに戻すことはできませんので注意が必要ですが、いくつか防止する方法もあるようですので試してみてもよいでしょう。一つはスマホの表示設定をダークテーマにする方法です。焼き付きを防ぐためには、同じ画像を高輝度で長時間表示させることを避けなければなりません。ダークテーマに設定すれば暗めのカラーパターンが表示されるため、画面の焼き付きをある程度抑えられるでしょう。また、スマホを直射日光の当たるところに放置しない、スマホが熱を持っている場合は冷めてから利用するなどの対策も有効です。

※Android スマホをダークテーマにする設定方法については、Pixel Phone ヘルプをご覧ください。

有機 EL ディスプレイ搭載のスマホと選び方

有機 EL ディスプレイを搭載したスマホは年々増えています。そこで知っておきたいのが有機 EL ディスプレイを搭載したスマホの選び方ではないでしょうか。ここでは、有機 EL ディスプレイを搭載したスマホの選び方として 3 つの基準を見ていきましょう。

有機 EL ディスプレイ搭載のスマホと選び方

本体価格

有機 EL ディスプレイを搭載したスマホは、液晶ディスプレイのモデルよりも価格が高い傾向にあります。しかし、有機 EL ディスプレイ搭載モデルが増えていることもあり、ここ最近比較的安価に提供されている機種も見かけるようになりました。特に、スマホの機能がシンプルなもの、CPU などの性能がやや低いモデルならば、有機 EL ディスプレイを搭載したモデルでも比較的低価格で購入できる可能性があります。

ブランド

有機 EL ディスプレイを搭載したスマホの中でも、どのモデルがよいか迷っている方もいるかもしれません。その場合はブランドで選定するのもよいでしょう。たとえば SONY ならば Xperia が提供されていますし、サムスンならば Galaxy が販売されています。Android OS を提供する Google のスマホならば Google Pixel を選択するなど、自分の好きなブランドで選ぶのも一つの方法です。

スマホの機能

有機 EL ディスプレイが搭載されているスマホは、モデルによってその機能もさまざまです。そのため、有機 EL ディスプレイが搭載されていることに加えて、自分のよく使う機能が優れているか否かで選ぶのもよいでしょう。たとえば、スマホで写真や動画を撮るシーンが多い方はカメラ性能が良いもの、水回りや野外でスマホを使うことが多い方は防水や防塵の性能が高いものなど、使用目的やライフスタイルなどに合った機能を持つ有機 EL ディスプレイ搭載モデルを選んでみましょう。

スマホの使い方にあわせて有機 EL 搭載機種を選んでみよう

有機 EL ディスプレイを搭載したスマホは、省電力や美しい色彩表現などさまざまなメリットがあります。特に、動きの素早いゲームをプレイするときやスポーツ動画を視聴する際に活用できるでしょう。メリットとデメリットの双方を把握したうえで、あなたのスマホの使い方に合った有機 EL ディスプレイ搭載の機種を選んでみましょう。

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