Google Tensor とは?性能や魅力をわかりやすく解説
Google Tensor とは?性能や魅力をわかりやすく解説

Google Tensor とは?性能や魅力をわかりやすく解説

2022.07.15

Google Tensor とは?性能や魅力をわかりやすく解説

2021 年 10 月に発売された Google Pixel 6 シリーズには、Google が独自で開発したプロセッサ「Tensor」が搭載されています。これにより、Google Pixel はさらに革新的なスマホとなりました。本記事では Google Tensor の特徴や魅力などをわかりやすく解説します。

「Tensor」とは Google 独自開発のプロセッサ

Tensor とは、Google Pixel 専用に開発されたプロセッサです。Google が独自で Android スマホのプロセッサを開発するのは、Tensor が初の試みとなります。

これまで Google は、機械学習の研究を進めることで、Google 検索や Google 翻訳、Google フォトなどさまざまな先進的なサービスを提供してきました。Google Tensor は、Google が強みとしている機械学習に最適化されたチップセットです。

Google Tensor が搭載されているのは、「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」です。Google Tensor が搭載されたことで、Pixel 6 シリーズのカメラ性能や翻訳機能などは、より革新的なものとなりました。

「Tensor」とは Google 独自開発のプロセッサ

Google Tensor を搭載しているスマホ

Google Tensor は、「Pixel 6」と「Pixel 6 Pro」に搭載されています。ともに有機 EL の大型ディスプレイで、Pixel 6 は 6.4 インチ、Pixel 6 Pro は 6.7 インチとなっており、解像度は、Pixel 6 が FHD+(2,400 × 1,080)、Pixel 6 Pro は QHD+(3,120 × 1,440)となっています。また Pixel 6 Pro には画面端がやや湾曲したエッジ ディスプレイを採用しており、フラッグシップモデルにふさわしいスペックといえるでしょう。

特筆すべきはカメラの性能です。両モデルとも背面を真横に分断するようなスタイリッシュなデザインで、5,000 万画素の広角カメラ(メインカメラ)と 1,200 万画素の超広角カメラ(ウルトラワイド カメラ)を内蔵し、さらに Pixel 6 Pro には光学 4 倍ズーム(超解像ズームで最大 20 倍)の望遠レンズも採用しています。また大型のイメージセンサーも搭載しており、Google Pixel 5 よりも光量を 150% 多く取り込めるようになりました。これにより、目にした瞬間が細部までクリアに再現された、色鮮やかな写真や動画を撮影できるようになったのです。

このように多面的にアップグレードされた Pixel 6 と Pixel 6 Pro が、革新的なプロセッサである Google Tensor を搭載することで、より高いパフォーマンスを発揮します。

Google Tensor を搭載しているスマホ

Google Tensor の魅力とは

Pixel 6 シリーズに Google Tensor が搭載されたことで、性能が向上しました。また、機械学習のパフォーマンス向上に注力した結果、カメラや音声入力、翻訳といった機能が、これまで誰も体験したことがないような革新的なものへと進化しています。

Google Tensor の魅力とは

高性能

Google Tensor は、スマホの頭脳ともいえる CPU が、計 8 個搭載されています。また、3D グラフィックスの処理を担う GPU には、20 コアのものが採用されました。

チップセットに Snapdragon 765G が搭載されている Google Pixel 5 と比較して、Pixel 6シリーズの CPU のパフォーマンスは最大 80%、GPU のパフォーマンスは、最大 370% も向上しています。これによりスリープ状態の復帰からアプリの起動、ゲームなどあらゆる操作がよりスムーズにできるようになりました。

また、 Pixel 6 と Pixel 6 Pro は、Google Tensor が搭載されたことで、性能が向上しているにもかかわらず、消費電力は抑えられバッテリーが長持ちします。

カメラ性能の向上

Pixel 6 シリーズは、カメラ性能に Google Tensor の画像処理機能が加わることで、さらにハイレベルな写真や動画の撮影が可能となりました。

これまでの Pixel シリーズでは、プロセッサの性能が追いつかず、写真と同じクオリティの動画を撮影するのが困難でした。それが Pixel 6 シリーズでは、新たに開発されたアルゴリズム「HDRnet」と Google Tensor が組み合わさることで、写真と同じレベルの動画撮影が可能となっています。

また「Face Unblur(顔フォーカス)」という機能が搭載されたことで、動いている人物の写真を撮影したときの顔ブレを抑えられるようになりました。

仕組みとしては、Pixel 6 シリーズが被写体の顔ぶれを認識すると、メインカメラとウルトラワイド カメラの両方で写真を撮影します。メインカメラで撮影されたノイズ(ざらつき)の少ない写真と、ウルトラワイド カメラが撮影したシャープな顔の写真が融合し、最も良い写真となります。これも、Google Tensor の搭載によって実現できた機能です。

また、Pixel 6 Pro では、動いている被写体に効果を加える「Motion Mode(モーションモード)」の利用が可能です。

高度な音声認識機能

Google Tensor が搭載されたことで、音声認識の性能が向上しました。これにより、音声入力の性能も向上し、指を用いた入力の約 3 倍の速さでの文字入力が可能になっています。また、文脈を読み取って句読点を自動で入力してくれるだけでなく、文章の削除や送信、絵文字入力なども音声で指示できます。

音声入力機能が向上したにもかかわらず、Google Tensor により、必要な電力はおよそ半分程度で済みます。

音声認識は、ネットワーク上ではなくデバイス上で実行されるため、インターネットに接続できない場所でも高機能な音声入力の利用が可能です。※セットアップ時のみインターネットの接続が必要です。

優れた翻訳機能

Google Tensor が搭載された Pixel 6 シリーズでは、メッセージ アプリを用いたテキストでの会話や視聴中の動画をリアルタイムで翻訳できます。テキストでのリアルタイム翻訳を有効にする手順は、次のとおりです。

  1. 設定アプリを開きます
  2. [システム] → [リアルタイム翻訳] をタップします
  3. [リアルタイム翻訳を使用] をオンにします(デフォルトでオンになっています)

【言語設定の変更方法/省略可】

  1. [訳文の言語] をタップします
  2. 言語を選択します
  3. [言語を選択] をタップします

【言語の追加方法/省略可】

  1. [言語を追加] をタップします
  2. 言語を選択します
  3. [言語を選択] をタップします

また、 Google Tensor が搭載された Pixel 6 シリーズでは、外国語の動画で自動字幕を表示させるだけでなく、それを日本語に翻訳することができます。その手順は、次のとおりです。

  1. 音量ボタンを押します
  2. 音量コントロールの下にある自動字幕起こしのアイコンをタップします
  3. 字幕ボックスが現れ、そこに日本語の自動字幕が表示されます
  4. [日本語に翻訳] をタップすると日本語に翻訳されます( 2 回目以降は、自動的に日本語に翻訳されます)

さらに、カメラを使ってメニューや標識などを翻訳することもできます。海外旅行や留学などの際に、Google Tensor が搭載されたスマホがあれば、翻訳機能により現地の言葉をスムーズに理解するのに役立つでしょう

なお、翻訳機能についても、音声入力と同様にインターネットに接続することなく使用できます。

※セットアップ時のみインターネットの接続が必要です。
※言語や国によっては、翻訳機能を利用できない場合があります。

セキュリティ機能の強化

Google Tensor には、Google が設計したさまざまなセキュリティ機能が搭載されています。セキュリティ コプロセッサ「Titan M2」と連携することで、Pixel 内に保存された写真や動画、連絡先などのデータをセキュリティの脅威から強く保護します。

また Pixel 6 シリーズは、5 年間のセキュリティ アップデートが提供されます。購入後もセキュリティ機能が強化されていき、新たなる脅威から Google Pixel を守ってくれるのです。

Google Tensor により Pixel 6 シリーズは革新的なデバイスに

Google Pixel に Tensor が搭載されたことで、デバイスの性能が向上しました。また画像処理技術の向上により、プロ並みの写真を撮ることができます。音声入力や翻訳機能は、さらに使いやすく便利になりました。Pixel 6 シリーズで、より革新的なスマホライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。

※本記事で紹介した内容は、一部ご利用になれないデバイスなどもあります。本製品またはその一部の機能などを利用できるかどうかは OEM およびデバイス メーカーによって異なります。

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