お気に入りの 1 枚になるはずの写真が、通行人や不要なものの写り込みによって、少し残念な仕上がりになってしまった経験はありませんか? そのようなときに便利なのが、Google フォトの「消しゴムマジック」です。写真に写り込んだ不要なものをスマホで簡単に消去できます。本記事では、消しゴムマジックの機能、活用事例、使い方などについて解説します。
消しゴムマジックとは?
「消しゴムマジック」は Google フォト アプリの機能の一つで、写真に写り込んだ不要なものを消去できます。旅行先の写真に写った通行人や風景の写真に写った電線などを簡単に消せるため、難しい操作や専用アプリをインストールしなくても、写真を自分好みに編集できるでしょう。
消しゴムマジックは、Android 版と iOS 版※1 の Google フォト アプリで利用できます。
消しゴムマジックが活躍するシーン
消しゴムマジックは、さまざまなシーンで役立ちます。たとえば、この写真のように背景の左下に映り込んだ人物を自然に消すことも可能です。ここでは、いくつかの活用事例を紹介します。
思い出の写真から不要なものを消去
観光地やテーマパークなど、人が多い場所で撮る写真に通行人が写り込んでしまった場合、消しゴムマジックが役立ちます。また、風景の写真に電線や野鳥などが写り込むことも考えられます。消しゴムマジックで不要なものを消して、被写体が目立つ理想の 1 枚に仕上げましょう。
撮影の補助アイテムやサポートしてくれる人を消去
写真を撮るときに使う補助アイテムなどが写真に写り込んでしまう場合、消しゴムマジックが便利です。ポージングに使う道具や、演出をサポートしてくれる人などが写真に写り込んでしまっても後から消せるため、撮影の幅が広がるでしょう。
写り込んだ撮影アイテムなどを消しゴムマジックで消すイメージは、下記の YouTube 動画でご覧いただけます。
個人情報を消去
SNS にアップする写真や人と共有する写真に個人情報が写り込んでいる場合、消しゴムマジックが役立ちます。自分以外の人に見られたくない情報を消しておくとよいでしょう。
消しゴムマジックの使い方
ここからは、消しゴムマジックの使い方を紹介します。
不要なものを消去する手順
- Google フォト アプリ
を開いて、編集したい写真をタップします
- 編集アイコン
をタップします
- [ツール] をタップします
- [消しゴムマジック] をタップします
- 画像が分析されて消去候補が自動で検出されます
- [すべてを消去] をタップするか、白い枠線で囲まれた消去する候補をタップします
消去する対象は、手動でも選択できます。手順 5 で消去したいものが自動的に検出されなかった場合は、対象の周囲をなぞって囲むか対象を塗りつぶしましょう。
不要なものを目立たなくする手順
不要なものを目立たなくしたい場合、カモフラージュが便利です。対象を写真に違和感なく溶け込ませる機能です。
- Google フォト アプリ
を開いて、編集したい写真をタップします
- 編集アイコン
をタップします
- [ツール] をタップします
- [消しゴムマジック] をタップします
- 画面下部の [カモフラージュ] をタップします
- 目立たなくしたい対象の周囲をなぞって囲むか、対象を塗りつぶします
消しゴムマジックで消去しにくい写真の対処法
消しゴムマジックは写真に写った人やものを消せる機能ですが、消す対象の大きさや撮った写真の構図によっては、上手く機能しない場合があります。たとえば、消す対象が大き過ぎるときや他の被写体と重なっているとき、背景が複雑なときなどです。
消しゴムマジックを使っても消したいものが消えないときや一部残ってしまうときは、消しゴムマジックを何度か繰り返し試してみましょう。
または、編集マジックの消去機能でも自然な仕上がりに消去できるので、試してみてもよいかもしれません。消しゴムマジックと、編集マジックの消去機能の違いについては、次の見出しで詳しく解説します。
消しゴムマジックと編集マジックの消去機能の違い
新たに登場した Google フォトの AI 編集ツール「編集マジック」にも、消去機能があります。消しゴムマジックも、編集マジックの消去機能も、どちらも写真から不要物を削除するのに役立つ機能ですが、それぞれ機能に特徴があります。削除したい対象の大きさや複雑さによって使い分けるとよいでしょう。
消しゴムマジックは、小さく写り込んでしまった人や物などを AI がすばやく除去してくれます。オンデバイスによりオフラインでも使用できるため、外出先で電波環境が悪くても、すぐに写真を編集できます。
編集マジックの消去機能は、生成 AI を使って周囲に溶け込むように編集できるので、より複雑な修正が可能です。たとえば下の写真のように、手前に写り込んだ大きな物などを自然に消去することができます。なお、編集マジックは、Android 版※2 と iOS 版※3 の Google フォト アプリで利用できます。利用するにはオンライン環境と写真のバックアップが必要です。
なお、編集マジックで編集した写真は、1 か月あたり 10 回まで無料で保存できます。Google One プレミアム(2 TB 以上)の定期購入者、または Google Pixel で利用する場合は、保存回数に制限はありません。
Google One について詳細は、Google One でできることは? メリットやプランの選び方、登録方法を紹介をご確認ください。
消しゴムマジック以外の AI 機能も豊富な Google フォト
Google フォトには、写真をより魅力的に仕上げられる編集機能が備わっています。写真全体の色味を変えることも、肌のトーンの彩度を整えることも簡単です。詳しくは、画像加工が Android スマホで簡単! 活用シーンごとに使える Google フォトの編集機能を紹介をご覧ください。
また、消しゴムマジックの他にも、ピンボケ補正、ベストテイク、音声消しゴムマジックといった、AI を活用して理想の写真や動画に近づける機能もあります。それぞれの機能については、以下の記事で詳しく紹介しています。
消しゴムマジックで不要なものを消去して理想の写真に近づけよう
Google フォトの消しゴムマジックを使えば、写真に写り込んだ不要なものを簡単に消去できます。たとえば旅行先で撮った写真に写る通行人や、SNS にアップする写真に写り込む個人情報などを消去したいときに便利でしょう。
Google フォトには、消しゴムマジックの他にも、編集マジックの消去機能があります。それぞれ特長を活かして使い分けるとよいでしょう。
なお、Google フォトの AI を活用した編集機能は消しゴムマジックだけでなく、ボケ補正やベストテイク、音声消しゴムマジックなど、さまざまな加工ができて便利です。理想の写真に仕上げたいときに、活用してみてはいかがでしょうか。
※1 iOS 版で消しゴムマジックを利用するには、3 GB 以上の RAM と iOS 16 以降が搭載されている必要があります。
※2 Android 版で編集マジックを利用するには、64 ビットのチップセット、4 GB 以上の RAM、Android 8.0 以降が搭載されているデバイスを使用する必要があります。この機能は試験運用版であり、予期しない動作が発生することがあります。
※3 iOS 版で編集マジックを利用するには、64 ビットのチップセット、4 GB 以上の RAM、iOS 16 以降が搭載されているデバイスを使用する必要があります。この機能は試験運用版であり、予期しない動作が発生することがあります。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2025 年 6 月時点に Google Pixel 8(Android 15)で検証しました。
2024 年 11 月 13 日
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