Android スマホの「録音アプリ」とは?
「録音アプリ」とは、音声や周囲の音を録音できるアプリのことです。あらかじめスマホにインストールされている機種もあり、録音アプリの名称は Android スマホのメーカーなどによって異なります。
Google Pixel の録音アプリである「レコーダー」では、録音の他にもデータの編集や音声の文字起こしなどが利用できます。お使いの Android デバイスに レコーダー アプリがみつからなくても、Google Play ストアでインストールが可能です。
Android スマホの録音アプリでできること
Android スマホの録音アプリには、音声などの録音以外にも便利な機能があります。ここでは Google Pixel シリーズにインストールされている「レコーダー」アプリを例に、録音アプリでできることを紹介します。
音声などの録音
レコーダー アプリは、録音の開始、一時停止、再開、音声データの保存や削除などができます。スマホがスリープモード(画面オフの状態)になっても録音を継続でき、1 回の録音で最大 18 時間記録できます。保存する際に録音データに名前を付けることもできます。録音したファイルを管理したいときに役立つでしょう。
録音ファイルの編集
録音した音声の一部を切り取って保存したり、削除したりできます。レコーダーの編集機能では、音声の波形や文字起こししたテキストを確認しながら編集を行えるため、自分に合った操作方法を選ぶとよいでしょう。文字起こしについては、この後で詳しく解説します。
編集した録音ファイルについても、削除または新たに名前を付けて保存できます。元データは残しておくと何かと安心かもしれませんね。
音声の文字起こし
録音した会話など音声をテキストとして残したい場合は、音声を文章に変換できる「文字起こし」を利用してみましょう。レコーダーの文字起こしでは、音声データをテキスト ファイルとして記録できるほか、文字起こしの内容が意図したものと異なる場合は語句を編集することが可能です。
【文字起こし内のテキストを編集する】
- レコーダー アプリを開きます
- 編集する録音データを開き、 [文字起こし] をタップします
- 編集したい単語を長押しして選択します
- [語句の編集] をタップします
- 編集したい単語を入力して [保存] をタップします
録音した音声や文字起こしの内容を特定の単語やフレーズで検索できます。文字起こししたテキスト ファイルを、コピペして他の人に共有したり、ウェブ検索することもできます。
また、言語の検出機能を有効にすれば、話す言葉をリアルタイムに文字起こしするように設定できます。言語の検出機能はデフォルトでは日本語になっていますが、他の国の言語に変換して文字起こしデータを作成することも可能です。
録音アプリの文字起こし機能を使った感想はこちらもチェック。Android ユーザーが Android の魅力を動画で紹介。
録音ファイルの共有
レコーダーで録音したファイルは、他の人に共有することができます。Quick Share や Google ドライブ、Gmail、メッセージなどのアプリに直接共有することが可能です。
また、Google アカウントを利用すれば、他のユーザーと共有可能なリンクを取得できます。他にも文字起こしの内容を Google ドキュメントやテキスト ファイルとして書き出す方法や、録音ファイルを動画クリップに変換する方法で共有できます。
Google アカウントにバックアップすれば、録音データを Google アカウント上に保存しておくことも可能です。バックアップしたデータは、ブラウザのレコーダーで再生、編集、削除、共有、検索などの操作ができます。
紹介したレコーダー アプリの機能の使い方は、Google Pixel ヘルプページで動画や画像とともに詳しく解説しています。それぞれの手順についてご確認ください。
録音アプリが活躍するシーン
さまざまな機能が備えられているレコーダー アプリ。あなたはどのように活用しますか?ここでは、レコーダー アプリが活躍しそうな場面の例を 5 つ紹介します。この例にとどまらず、自分にとって便利な使い方をみつけてみましょう。
思いついたことを素早く音声メモ
思いついたアイデアを、忘れないうちに声で記録してみるのはいかがでしょうか。考えごとをしているときなどは、スマホのキーボードで文章を打つのが煩わしいこともあるでしょう。録音アプリであれば、録音ボタンさえタップしてしまえば記録が始まります。音声で録音されるため、録音した当時の感情なども振り返りやすいでしょう。文字起こし機能を利用すれば、手動で書き起こす必要もありません。
会議などの議事録作成
議事録の作成は、会議で決定したことや議題に上がったことを記録する重要な仕事といえます。しかし、議事録を取っていると会議に集中しづらく、反対に会議に集中していると議事録がおろそかになる可能性があります。
レコーダー アプリで記録しておけば、メモを書いたり、タイピングする手間が省け、重要な内容を聞き逃したり、聞き間違えたりといったリスクを減らし、会議に集中できるでしょう。文字起こししたテキストを Google ドキュメントに保存できるので、簡単に議事録を作成できます。会議終了後、スピーディーに情報共有することで、業務の効率化が図れるでしょう。
取材などの録音
取材のときの録音にも、レコーダー アプリが役立ちます。録音を開始すると、リアルタイムで文字起こしができるので、取材後の書き起こしもスムーズに行えるでしょう。録音する場合は、事前に取材相手の承諾を得ておく必要があります。
面接やプレゼンなど話し方の練習
普段自分が認識している声と、録音した自分の声の違いに驚いたことはありませんか。この原因は骨の振動による聞こえ方の違いからくるものですが、自分の声や話し方は意外と認識できていないものです。就職活動などの面接や重要なプレゼンなど、話し方の印象をよくしたい場合は練習しておくとよいでしょう。録音して客観的に自分の話し方を聞くのも練習方法の一つです。言葉に詰まってしまったり、間違いやすい箇所を何度も練習したりすれば、本番はスムーズに話せるようになるはずです。
歌や楽器など趣味の練習
音楽演奏などの趣味がある人は、レコーダー アプリをより活用できるかもしれません。演奏や歌などを録音しておけば、後から聴いて振り返ることができます。ゴルフなどのスポーツのフォームを一人では確認しにくいように、一人で演奏の練習をする場合は改善点を見つけづらいことがあるのではないでしょうか。レコーダー アプリを使って客観的に自分の演奏を聴いて振り返れば、より効果的な練習ができるかもしれません。
録音アプリを使う際の注意点
録音アプリを使うときは、以下に注意しましょう。
バッテリー消費量に注意する
アプリを使用していると、思いのほかスマホのバッテリーを消費していることがあります。バッテリー残量が少ないと、録音中に充電が切れてしまうかもしれません。バッテリーの充電をしておいたり、バッテリー消費を軽減する設定にしたりするのも効果的です。
保存容量に注意する
録音したデータを保存できる容量があるかを確認しておきます。保存容量が足りないと、仕事で録音アプリを利用する場合は業務に支障が出てしまうかもしれません。スマホのストレージのほか、バックアップ用に Google ドライブなどの容量も確認しておくと安心できるでしょう。
法律を確認する
法律違反と知らずに著作物を許可なく録音するなど、気付かぬうちに法律に違反しないよう、あらかじめ録音のルールや法律を確認しておきましょう。
通話の録音は不可
多機能で何かと便利なレコーダー アプリですが、通話の録音はできません。録音アプリの目的は周囲の音の録音であって、通話を録音するものではないことを理解しておきましょう。通話の録音を法律で禁じている国や地域もあります。用途以外の目的で利用するのはやめましょう。
周囲の人などの許可を得る
録音をする場合、当事者や周囲の人に同意を得るように定められている場所や状況もあります。人との会話は許可なく録音しないようにしましょう。法律や規則に違反しない状況でも、マナーとしてあらかじめ了承を得ることを意識してみましょう。
スマホのレコーダーアプリを幅広く活用しよう!
録音アプリを使えば手持ちの Android スマホで簡単に音声を録音できます。Google Pixel の「レコーダー」には文字起こし機能が搭載されているため、文字起こしされたテキストから文書ファイルを簡単に作成できます。
録音した内容の編集、検索、共有や Google ドキュメントへの保存ができるので、レポート作成や議事録作成など効率的に行うことが可能です。スマホで録音アプリを利用すれば、思いついたアイデアをすぐに録音できます。仕事や勉強、プライベートにおけるさまざまなシーンで幅広く活用できるでしょう。
マナーや法律を守りながらレコーダー アプリを利用して、あなたにぴったりの便利な使い方を探してみませんか。
※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。
※本記事は、2024 年 9 月時点に Google Pixel 8(Android 14)で検証しました。