スマホにおけるメモリの役割
メモリとは、Android のアプリやシステムなどのプログラムが実行される場所です。起動したアプリやソフトウェアなどは、一時的にメモリに保存されることで、スマホがスムーズに動作するようになります。
メモリは RAM(Random Access Memory)とも呼ばれます。スマホのメモリ容量は、製品のホームページや店頭などで「RAM 〇〇 GB」のように表記されるのが一般的です。
ただし、表記されているメモリ容量には Android スマホの動作に必要なオペレーティングシステム(OS)や、ソフトウェアなどのプログラムの容量も含まれるため、実際に利用できる容量とは異なる場合があります。また、メモリ容量は、スマホの使用状況やソフトウェアのアップデート状況などで変化します。
メモリとストレージの違い
ストレージは、音楽や写真、アプリなどのデータが保存されている記憶領域であり、ROM(Read Only Memory)とも呼ばれます。メモリ(RAM)とストレージ(ROM)のどちらも「〇〇 GB」と表記されますが、役割は異なります。
メモリとストレージの役割の違いは、机をイメージするとわかりやすいかもしれません。メモリは、アプリやソフトウェアなどのデータを一時的に置いておく場所であり、机の上にあたります。机の上の面積が広い(=メモリが大きい)ほど、同時にできる作業量を増やせます。
一方でストレージは、データを保管するための領域であり机でいう引き出しの中です。引き出しの容量が大きい(ストレージが大きい)ほど、多くのデータやファイルを保存することが可能です。
なお Google アカウントを持っている方は、Google ドライブ のクラウドストレージを 15 GB まで無料で利用できます。また Google One サービスを利用することで、利用できるクラウドストレージの容量を 100 GB や 200 GB などに増やせます。
Google One についてはこちらをご確認ください。
自身にあったメモリ容量を選ぶコツ
Android スマホやタブレットは、機種によって搭載されているメモリ容量が異なります。自身の利用環境や目的にあわせてメモリ容量を選択するとよいでしょう。
処理速度の速さや複数のアプリを同時に起動するなら大きなメモリ容量
メモリ容量が大きいスマホやタブレットには以下のような利点があります。
- 処理速度があがる可能性がある
- 一度に起動できるアプリが増える可能性がある
メモリの容量が大きいほど、Android スマホやタブレットの処理速度が上がり、よりスムーズに動作するようになるでしょう。また同時に処理できるデータ量が増えるため、複数のアプリを同時に立ち上げても動作がもたつきにくくなります。フリーズしたりクラッシュしたりする回数も減るでしょう。
複数のアプリなどを同時に立ち上げることが多い方や、Android スマホやタブレットを軽快に操作したい方などは、メモリ容量が大きいデバイスを選ぶとよいかもしれません。
スマホやタブレットを頻繁に利用しないならば小さなメモリ容量
メモリ容量が小さいスマホやタブレットを選ぶ利点には以下の 2 点が挙げられます。
- バッテリーの消耗が比較的少ない
- 価格が安くなる傾向にある
限られたアプリしか使わない人や、そもそもスマホを操作する機会が少ない方は、メモリ容量が大きいスマホを選ぶ必要性は低いといえるでしょう。
スマホのメモリ容量が不足したときの対処法
「スマホの動作が遅い」「アプリが頻繁にクラッシュする」などの理由で、Android スマホのメモリ不足が疑われるときは、どのように対処するとよいのでしょうか。ここでは、Android スマホがメモリ不足になったときの対処法を解説します。
※Android のバージョンやデバイスの種類によって異なる場合があります。
使っていないアプリを閉じる
使っていないアプリを閉じると、メモリの空き容量が増えて動作が改善することがあります。
アプリが使用しているメモリは、スマホが自動で管理しているため、通常であれば使っていないアプリを手動で閉じる必要はありません。しかしアプリが応答していない場合は、手動で強制的に停止することでメモリの空き容量を増やせることがあります。
多くの Android スマホは、設定アプリからアプリを強制的に停止できます。手順は、以下のとおりです。
- スマホの「設定アプリ」を開きます。
- [アプリ] → [すべてのアプリ] をタップします。
- 該当するアプリをタップします。
- [強制停止] → [OK] をタップします。
アプリを強制的に停止する手順はデバイスによって異なるため、詳しくはメーカーのサポートサイトをご確認ください。
ただしキャッシュを削除すると、アプリによっては次回の起動時に時間がかかることがあります。
キャッシュを削除する
キャッシュとは、アプリなどの情報を一時的に保存する機能です。スマホにキャッシュが搭載されていることで、アプリなどで同じ操作をしたときの表示速度が上がることがあります。
キャッシュが溜まると、スマホの動作が遅くなることがあります。そのためキャッシュを削除すると、 Android スマホの動作が改善する可能性があるのです。
キャッシュは、基本的にスマホの設定アプリから削除が可能です。削除の手順はスマホによって異なるため、詳しくはメーカーのサポートサイトをご確認ください。
ただしキャッシュを削除すると、アプリによっては次回の起動時に時間がかかることがあります。
スマホを再起動する
Android スマホの動作が非常に遅いときや、アプリなどの応答に時間がかかるときは、デバイスを再起動すると解消する可能性があります。
ほとんどの Android スマホは、電源ボタンを30秒ほど長押しすると再起動できます。ただし一部の Android スマホでは、再起動アイコンのタップが必要です。
アプリをアンインストールする
メモリの使用量が多すぎると考えられるアプリをアンインストールすることで、動作が改善する可能性があります。Android スマホにインストールしたアプリを削除する手順は、以下のとおりです。
- 「Google Play ストアアプリ」を開きます。
- 右上にある「プロフィールアイコン」をタップします。
- [アプリとデバイスの管理] → [管理] をタップします。
- 「削除するアプリの名前」 → [アンインストール] をタップします。
削除したアプリは、もう一度 Android スマホに追加できます。有料アプリを削除しても、再インストールする際に購入し直す必要はないでしょう。ただし Android スマホに最初からインストールされているアプリのなかには、削除できないものがあります。
また、ダウンロードしたアプリが問題の原因となっている場合、そのアプリを再インストールすると問題が再発する可能性があります。
デバイスを出荷時の設定にリセットする
出荷時設定にリセットすると、スマホ内に保存されたすべてのデータが削除され、アプリや関連するデータはすべてアンインストールされます。データを Google アカウントに保存していれば復元できるため、出荷時設定にリセットする前にスマホをバックアップしておきましょう。
デバイスを出荷時の状態にリセットしても問題が解決しない場合は、メーカーのサポートサイトをご確認ください。
メモリの理解を深めて快適なスマホライフを送ろう!
スマホにメモリが搭載されていることで、起動したアプリなどのデータが一時的に保管され、操作に対して軽快に反応するようになります。一般的には、容量の大きいメモリを選ぶほど、デバイスの操作がスムーズになる可能性が高くなります。デバイスの反応が鈍い場合は、アプリの終了やキャッシュの削除などの方法でメモリを開放するとよいでしょう。
※本記事で紹介した内容は、一部ご利用になれないデバイスなどもあります。本製品またはその一部の機能などを利用できるかどうかは OEM およびデバイスメーカーによって異なります。