スマホでパスワード管理ができる Google パスワード マネージャーの使い方
スマホでパスワード管理ができる Google パスワード マネージャーの使い方

スマホでパスワード管理ができる Google パスワード マネージャーの使い方

2024.03.25

スマホでパスワード管理ができる Google パスワード マネージャーの使い方

パスワードは、アプリやサイトなどのさまざまなコンテンツに利用するセキュリティの一つです。複数のサービスを利用していると、その数に比例してパスワードの数も増えていきます。そこで知っておきたいのが、パスワード管理サービスやアプリを利用した管理方法です。本記事では、パスワード管理の重要性や、さまざまなデバイスで利用できるパスワード管理サービス「Google パスワード マネージャー」について解説します。

パスワード管理の重要性

インターネット上でサービスやコンテンツを利用する際、ID とパスワードの設定が必要になることも多いでしょう。たとえば、会員登録が必要なウェブサイトや SNS、EC サイト、ネットバンキングなどでは、ID とパスワードが最低限のセキュリティとして利用されています。

これらのサービスで利用するパスワードを設定するときは、第三者に推測されにくく、ツールなどで解析されづらいパスワードを作成する必要があります。パスワードが漏洩してしまうと、悪意ある第三者に不正にログインされ、なりすましや金銭的な被害にあう恐れがあります。

また、複数のサイトやサービスで同じパスワードを登録するのも危険です。覚えられないからといってパスワードを使い回すと、そのパスワードが漏洩したとき、同じパスワードを利用している他のサービスのセキュリティにも影響を与えてしまいます。

ユーザーは、それぞれのサービスに設定した複雑なパスワードを覚え、かつ第三者にそれが漏れないように気を配らなければなりません。しかし、登録するすべてのパスワードを異なるものにして記憶することはユーザーにとっても負担でしょう。そんなときに役立つのがパスワードの管理ツールです。

パスワード管理の重要性

パスワード管理サービスやアプリを使ってみよう

紙やノートにパスワードを書いて保管するのは、紛失したり第三者に見られたりする可能性があるため、避けたほうがよいでしょう。複雑なパスワードを安全に管理するためには、パスワード管理サービスやアプリが便利です。ここでは、パスワード管理サービスやアプリを使うメリットを紹介します。

※サービスやアプリによって、利用できる機能は異なります。パスワード管理サービスやアプリを使用する際は、開発者の信頼性やセキュリティ強度について確認しましょう。

パスワード管理がしやすくなる

多くのパスワード管理サービスやアプリには、利用するサイトやアプリごとに ID とパスワードを記録し、自動入力できる機能が備わっています。これらのツールは、多くの鍵が保管された金庫のような役割を果たします。ユーザーは金庫を開けるための鍵を 1 つ管理するだけで、複数の鍵を安全に保管することができます。

パスワード管理ツールが ID やパスワードを記録してログインの際に自動で入力してくれるため、ユーザーが覚えておく必要があるのは、そのツールにログインするためのパスワード(マスター パスワード)だけでよくなり、パスワード管理の負担が大幅に軽減されるでしょう。

パスワード管理ツールのイメージ

また、パスワードのバックアップやデータの引き継ぎができるサービスやアプリもあり、たとえば機種変更をした際にも、 ID やパスワードを再登録する必要なく、新しいスマホで快適にウェブサービスを利用できます。

簡単にパスワードの作成ができる

パスワードの自動生成で、管理者の負担を軽減してくれるサービスやアプリもあります。

同じパスワードの使い回しを避けるためには、異なるパスワードを考える必要がありますが、この作業を負担に感じる方も多いでしょう。パスワードの自動生成機能を使えば、前に使ったパスワードを確認したり、複雑なパスワードをいくつも考えたりする負担が減らせます。

また、 ID とパスワードを自動入力してくれる機能をパスワードの自動生成とあわせて利用すると、複雑なパスワードを一つ一つ覚えておく必要がなくなるため、安全なパスワードを使いつつ簡単にログインできます。

パスワードを一元管理できる

複数のデバイスを使い分けている方にとって、それぞれのデバイスで別々にパスワードを管理しなければいけないのは不便でしょう。

スマホやタブレット、パソコンなどのさまざまなデバイスでパスワードを一元管理できるサービスやアプリを活用すれば、普段使っている複数のデバイスでスムーズにパスワードを共有して利用できます。

Android ユーザーが語る。Android をもっと便利に活用する方法 動画はこちら。

Google パスワード マネージャーとは

Google パスワード マネージャーは、Google が提供しているパスワード管理サービスです。Google は、自社が提供しているさまざまなプロダクトにおいて、世界最高水準のセキュリティでユーザーのプライバシーを保護しています。Google パスワード マネージャーは、開発者の信頼性やセキュリティ強度において、安心して使用できるサービスだといえます。

ここからは、Google パスワード マネージャーの特徴を紹介します。

Google パスワード マネージャーとは

パスワードの一元管理や自動入力ができる

Google パスワード マネージャーはスマホやパソコンなどのさまざまなデバイスで利用できます。マスター パスワードは Google アカウントの ID とパスワードになり、Google アカウントにログインした状態でパスワードの入力画面を開けば、保存したパスワードが自動で入力されるため、デバイスを問わず、1 つの Google アカウントで複数の ID やパスワードを一元管理できます。

また、Google パスワード マネージャーは、新しいパスワードを作成する際、強力な固有のパスワードを自動生成してくれます。自動生成したパスワードも自動入力されるので、安全かつ快適にウェブサービスやアプリにログインできます。

パスワードを安全に守ることができる

Google パスワード マネージャーで保存したパスワードは暗号化され、Google のビルトイン(標準搭載)セキュリティによって保護されるため、不正なアクセスをブロックするのに有効です。

Google アカウントに保存されたパスワードがインターネット上に公開されている(漏洩している可能性がある)場合は、「利用中のパスワードが安全ではない」旨が通知されます。

また、Google アカウントへログインする際の 2 段階認証プロセスを有効にすることで、パスワードのセキュリティをさらに強化できるでしょう。

Android で Google パスワード マネージャーを使う

Google パスワード マネージャーは Android スマホにも搭載されており、パスワードを自動入力できるように設定したり、強力なパスワードを作成したりできます。ここでは、Android アプリや Google Chrome で Google パスワード マネージャーを利用する手順を紹介します。

Android スマホで Google パスワード マネージャーを設定する

  1. 設定アプリを開きます
  2. [セキュリティとプライバシー] をタップします
  3. [その他のセキュリティとプライバシー] をタップします
  4. [Google の自動入力サービス] をタップします
  5. 「Google 自動入力を使用する」がオンになっていることを確認します
  6. 「Google アカウント」の下に、使用するアカウントが表示されていることを確認します

Google自動入力の画面

  1. 設定アプリの最初に戻り、[パスワードとアカウント] をタップします
  2. パスワード、パスキー、データのサービスの項目でGoogle が選択されているかを確認します(選択されていない場合は、サービス名をタップし、Google を選択します)

パスワード、パスキー、データのサービスの項目の画面

ID やパスワードを保存する

Google パスワード マネージャーは、Google Chrome でウェブサイトにログインする際やAndroid アプリでログイン情報を入力する際に使用できます。Google Chrome で使用する場合は、Google Chrome にログインしている Google アカウントにパスワードが保存されます。

【Google パスワード マネージャーで ID やパスワードを保存する方法】

  1. ウェブサイトやアプリのログイン画面を開きます
  2. メールアドレスや ID、パスワードを入力してログインします
  3. 画面上部に「パスワードを保存しますか?」と表示されたら保存先の Google アカウントを確認し、 [保存] をタップします

パスワードを保存する画面

※ウェブサイトやアプリによっては、初回のログイン時などに二段階認証コードやワンタイム パスワードなどの一回限りしか使用できないパスワードの入力が必要になることがあります。そうしたパスワードは次回以降のログインでは使用できないため、Google パスワード マネージャーでは保存しないようにしましょう。

保存した ID やパスワードを自動入力する

Google パスワード マネージャーに保存した ID やパスワードは、次回以降ログイン時に自動で入力されます。Google Chrome の場合は、パスワードを保存した Google アカウントで Google Chrome にログインしていることを確認しましょう。

【Google パスワード マネージャーで ID やパスワードを自動入力する方法】

  1. ウェブサイトやアプリのログイン画面を開きます
  2. メールアドレスや ID、またはパスワード入力欄をタップします
  3. 「保存したパスワードを使用しますか?」と表示されたらログイン情報を確認し、[ログイン] をタップします

保存したパスワードを使用する画面

強力なパスワードを自動生成する

Google パスワード マネージャーでは、アカウントの作成時などに新しくパスワードを設定する際、強力な固有のパスワードを自動生成することもできます。

【Google パスワード マネージャーでパスワードを自動生成する方法】

  1. ウェブサイトやアプリのアカウント作成画面を開きます
  2. パスワード入力欄をタップします
  3. キーボードの上部に表示される [安全なパスワードを自動生成] をタップします
    ※このオプションが表示されない場合は、キーボード上部のパスワード アイコンをタップし、[安全なパスワードを自動生成] をタップします

[安全なパスワードを自動生成] をタップする画面

  1. 自動生成されたパスワードを確認し、[パスワードを使用] をタップします

自動生成されたパスワードを使用すると、そのパスワードは Google パスワード マネージャーに保存され、以降は自動で入力されます。複雑な自動生成パスワードをご自身で覚える必要がないため、手軽に安全なパスワードを使用できるでしょう。

保存したパスワードを管理する

Google パスワード マネージャーで保存した ID やパスワードは、後から編集したり削除することもできます。パスワード管理の画面には Google Chrome アプリからアクセスするのが便利です。

【Google パスワード マネージャーで保存したパスワードを編集・削除する方法】

  1. Google Chrome アプリを開きます
  2. その他アイコン(︙)をタップします
  3. [設定] をタップします
  4. [パスワード マネージャー] をタップして Google パスワード マネージャーの管理画面を開きます
  5. ログイン情報を編集または削除したいウェブサイトの URL やアプリ名をタップします

サイトのURLをタップする画面

  1. 本人確認のための「画面ロックの入力」画面が表示されたら画面ロックを解除します
  2. 編集または削除したいログイン情報を確認します
    ※パスワード欄の右のプレビュー アイコン(目のマーク)をタップすると保存されているパスワードを確認できます

パスワードのプレビューボタン

  1. [編集] または [削除] をタップします
  2. ・ログイン情報を編集する場合: 編集したい項目を変更し、画面右上の [保存] をタップします
    ・ログイン情報を削除する場合: 「〇〇のパスワードを削除しますか?」というポップアップが表示されたら、[削除] をタップします

Google パスワード マネージャーを頻繁に使用する場合は、手順 5 の画面で設定アイコン(歯車マーク)をタップして、[ホーム画面にショートカットを追加] からホーム画面に Google パスワード マネージャーを追加しておくと便利です。

※一部のウェブサイトやアプリでは、Google パスワード マネージャーの自動入力に対応していない場合があります。

Google パスワード マネージャーを Android スマホで使うための詳細は、ヘルプセンターのパスワードを保存、管理、保護するもご確認ください。

スマホで Google パスワード マネージャーを使いこなそう

オンライン上のサービスやコンテンツを安心して利用するためには、パスワードを安全に管理することが重要です。パスワード管理ができるサービスやアプリはたくさん提供されていますので、安全で信頼でき、ご自身が使いやすいパスワード管理方法を選びましょう。

Google アカウントを持っている方は、保存したパスワードを自動入力してくれる Google パスワード マネージャーを活用してはいかがでしょうか。Google パスワード マネージャーは世界最高水準のセキュリティでプライバシーが保護されているため、安心してサービスを利用できます。また、パスワードの一元管理や自動生成といった機能も搭載されており、パスワード管理の負担も減らしてくれるでしょう。

本記事で紹介した内容をさまざまなデバイスにおけるパスワードの管理にぜひ役立ててみてください。

※本記事で紹介した内容は、Android のバージョンや機種によって異なる場合があります。

※本記事は、2024 年 2 月時点に Google Pixel 8(Android 14)で検証しました。

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